今回GALLERIA XDR7A-97XT-GD Ryzen 7 9800X3D搭載をドスパラよりお借りしましたのでレビューしていきます。
目次
基本スペック
(ドスパラ)GALLERIA XDR7A-97XT-GD Ryzen 7 9800X3D搭載

| CPU | Ryzen 7 9800X3D |
| グラフィックボード | RX 9070 XT |
| メモリ | DDR5 32GB |
| 容量 | 1TB SSD (M.2 NVMe Gen4 DDRキャッシュ TLC) |
その他のPCスペックはこちら
| サイズ | 220(幅)×488(奥行き)×498(高さ) mm |
| 電源 | 1000W PLATINUM |
| 光学ドライブ | – |
| マザーボード | AMD B850 チップセット ATX マザーボード |
| PCケース | ガレリア専用 GE-Gケース (ATX) ガンメタル x ダークグレイ |
| CPUクーラー | (水冷式) ASETEK 624S-M2 (240mm/非発光) |
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
同価格帯の平均:3.4
同価格帯の平均:5.0
同価格帯の平均:5.2
同価格帯の平均:2.5
同価格帯の平均:3.8
同価格帯の平均:4.0
同価格帯の平均:3.4
| ゲームタイトル | WQHD 画質/FPS目安 | 4K 画質/FPS目安 |
|---|---|---|
| モンハンワイルズ | 最高画質、85fps(144fps) | 最高画質、58fps(122fps) |
| マーベルライバルズ | 最高画質、138fps(206fps) | 最高画質、77fps(147fps) |
| ヘルダイバー2 | 最高画質、131fps | 最高画質、79fps |
| Path of Exile 2 | 最高画質、(188fps) | 最高画質、(141fps) |
| タルコフ | 最高画質、80fps | |
| オーバーウォッチ2 | 最高画質、167fps | |
| Delta Force | 最高画質、192fps(290fps) | 最高画質、111fps(173fps) |
| Apex | 最高画質、166fps |
※参考値であり保証するものではありません。
※()内はDLSSやFSR、XeSSなどアップスケーリング・フレーム補完を利用した場合の数値
GALLERIA XDR7A-97XT-GD Ryzen 7 9800X3D搭載はその名の通りCPUはRyzen 7 9800X3D、グラフィックボードはRX 9070 XTとAMD製のコンビ構成。
ゲーム性能としてはハイクラスとなっており、どちらかといえば高級仕様になっています。
PCケースはリニューアル後の新たなGALLERIAのX/Sシリーズを利用。前世代のデザインコンセプトを踏襲しつつ、新たな形に進化しているようです。このあたりは後程触れていきます。
それでは早速性能をみていきましょう!
ゲーム性能はどのくらい?
| DLSS4 | DLSS3 | FSR4 | FSR3 | SM | AFMF |
|---|---|---|---|---|---|
| × | × | 〇 | 〇 | × | 〇 |
ゲーム性能を最も左右するグラフィックボードは「RX 9070 XT」を搭載。
AMDの最新世代の現時点(2025年12月)の最上位で4Kゲーミングメインの性能です。NVidiaのようにマルチフレーム生成に対応していないのはデメリットですが、代わりに画像がより綺麗なままフレームレートを向上させられるようになったFSR4や、ゲーム側の対応に依存しない優秀なAFMFを利用することもできます。

なおグラフィックボードはRadeonシリーズでは定番のASRockのSTEEL LEGENDが使われていました。PCケースはホワイトではないので、なぜホワイト仕様なのかはよくわかりませんが、写真のようにかなりイルミネーションが華やかなので、サイドガラスパネルとの相性は良さそう。

なおグラボ自重でたわみが発生しないように、グラボがしっかりと固定されています。今回のGALLERIAシリーズはこのあたりどのクラスもしっかりやっているようで、かなり好印象です。
CPUはAMDのRyzen 7 9800X3Dで、ゲーム性能では最新CPU中最強クラスなので、RX 9070 XTの性能を活かすには十分です。
早速ですが実際に主要なゲームをベンチマークした結果をみていきましょう。
AIフレーム生成、アップスケーリングを使わない場合
入力遅延重視からFSRを使わないときのフレームレート結果です。
モンハンワイルズ、マーベルライバルズ、DeltaForce、ヘルダイバー2、CoD:BO7、バトルフィールド6で計測しています。

| モンハンワイルズ | CoD:BO7 | バトルフィールド6 | Delta Force | マーベルライバルズ | ヘルダイバー2 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| フルHD最低 | 151.05 | 247 | 250 | 343 | 215 | 292 |
| フルHD最高 | 122.49 | 199 | 177 | 214 | 169 | 158 |
| WQHD最低 | 134.77 | 216 | 197 | 235 | 141 | 213 |
| WQHD最高 | 99.46 | 144 | 141 | 155 | 120 | 121 |
| 4K最低 | 87.51 | 124 | 116 | 114 | 73 | 126 |
| 4K最高 | 60.81 | 81 | 86 | 69 | 68 | 72 |
FSRなどアップスケーリングを使わなくてもさすがはRadeon最上位ということだけありかなりのフレームレートが出ています。
4K最高画質であっても、最新ゲームであるバトルフィールド6やマーベルライバルズでも60fps以上を超えています。WQHDになればすべてのゲームで十分な高フレームレートがでていますね。
唯一ゲーム負荷が重いモンハンワイルズは4K最高画質では微妙なライン。それでも画質を落とせば十分な高フレームレートです。

| モンハンワイルズ | CoD:BO7 | バトルフィールド6 | Delta Force | マーベルライバルズ | ヘルダイバー2 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| フルHD最低 1%Low | 98 | 203 | 192 | 274 | 161 | 278 |
| フルHD最高 1%Low | 77 | 149 | 163 | 165 | 137 | 143 |
| WQHD最低 1%Low | 94 | 165 | 153 | 218 | 114 | 208 |
| WQHD最高 1%Low | 61 | 108 | 111 | 124 | 96 | 99 |
| 4K最低 1%Low | 84 | 90 | 97 | 102 | 63 | 123 |
| 4K最高 1%Low | 50 | 56 | 72 | 60 | 37 | 70 |
さて平均フレームレートをみてきましたが、安定性をみるために1%Lowフレームレートも見ます。これがあまりに低い場合、たまにカクついたりもっさりしたりする可能性もあり安定性としては低いです。
1%Lowを60fps維持すると考えるならやはり4K最高画質ではやや微妙なゲームがでてきます。CoD:BO7やDeltaForce、マーベルライバルズなどはゲームが止まるというほどではないにせよ、対人であることを考えると、4K低~中画質くらいが妥当でしょう。
ただいずれにせよFSRを利用しなくても安定性を加味しても4Kゲーミングは可能な性能はありそうです。
FSR4/3を使う場合
続いてはFSR4/3を使った場合のフレームレート計測結果です。特にFSR4はRadeon 9000シリーズしかサポートしていません。
モンハンワイルズ、マーベルライバルズ、サイバーパンク2077、CoD:BO7、バトルフィールド6で計測しています。

| モンハンワイルズ | CoD:BO7 | バトルフィールド6 | マーベルライバルズ | サイバーパンク2077 | |
|---|---|---|---|---|---|
| フルHD最低 | 278.11 | 471 | 339 | 648 | 497.91 |
| フルHD最高 | 234.75 | 331 | 285 | 387 | 416.80 |
| WQHD最低 | 260.85 | 412 | 294 | 487 | 470.92 |
| WQHD最高 | 212.35 | 313 | 248 | 319 | 340.85 |
| 4K最低 | 208.66 | 274 | 221 | 288 | 295.07 |
| 4K最高 | 165.23 | 196 | 208 | 198 | 179.76 |
FSR4を使うと一気にフレームレートが出るようになり、4K最高画質でも160fps以上は当たり前。まずこの性能を使い切るゲーミングモニターを用意するほうが大変です。
平均フレームレートでは4Kゲーミングは余裕でしょう。

| モンハンワイルズ | CoD:BO7 | バトルフィールド6 | マーベルライバルズ | サイバーパンク2077 | |
|---|---|---|---|---|---|
| フルHD最低 | 152 | 375 | 161 | 318 | 199 |
| フルHD最高 | 112 | 157 | 168 | 177 | 163 |
| WQHD最低 | 141 | 339 | 158 | 237 | 184 |
| WQHD最高 | 98 | 152 | 146 | 174 | 162 |
| 4K最低 | 133 | 134 | 121 | 145 | 175 |
| 4K最高 | 91 | 96 | 128 | 112 | 97 |
また1%Lowフレームレートもフレームレートは落ちてはいるものの、4K最高画質でも総じて90fps以上は確保しており、中々の高フレームレートを維持できていることがわかります。
FSR利用による入力遅延が気にある方もいるかもしれませんが、利用することで最新ゲームでも4K最高画質で遊ぶには十分。
今後もしばらくはゲーミングPCとして活躍できる性能を有しているのは間違いありません。
動画編集性能はどのくらい?
ゲーム以外の用途として動画編集についてもみていきます。有名なソフトであるAdobe PremiereとHandBrakeでエンコード時間を計測します。
それぞれでCPUだけつかうソフトウェアエンコード、CPUとGPUを使うハードウェアエンコードの両方を計測しています。

| H264 フルHD | H264 4K | H265 フルHD | H265 4K | |
|---|---|---|---|---|
| ソフトウェア | 5:56 | 89:33 | 11:23 | 78:46 |
| ハードウェア | 4:28 | 95:51 | 4:18 | 89:33 |
Adobe Premiereでは主流であるH264およびH265においてフルHDと4K解像度の動画をエンコードしています。
まずいえるのがとにかく4K解像度でのエンコードの相性が悪いこと。ソフトウェアでもハードウェアでも長時間かけないとエンコードがおわらず、まず使い物になりません。
フルHD解像度であれば十分実用的な時間ではあります。

| H264 | H265 | AV1 | |
|---|---|---|---|
| ソフトウェア | 7:41 | 9:35 | 14:31 |
| ハードウェア | 5:36 | 5:35 | 5:37 |
もう一つフリーソフトウェアで有名なHandBrakeでもみていきます。
こちらは15分4K動画をフルHDに変換している時間。最新のAV1エンコーダも含めています。
ソフトウェアエンコードに関しては早いか?と言われるとあまり早くありません。特に最新のAV1では15分近くになっており実用レベルとしてややや不満。
ただハードウェアエンコードになれば総じて5分台ですから問題ありません。
このゲーミングPCで動画編集をするならフルHD解像度向けが良いでしょう。
ゲーム配信はどうか?
続いてはゲーム配信についてみていきます。今回はサイバーパンク2077を用いて、OBSソフトを使いYoutubeにて配信してみました。2K(WQHD)、4Kにて計測しています。
また比較のために配信をしていないときのフレームレートも掲載しています。


| フレームレート | |
|---|---|
| 配信フルHD最低 | 477.20 |
| 配信フルHD最低 1%Low | 173 |
| フルHD最低 | 497.91 |
| フルHD最低 1%Low | 199 |
| 配信フルHD最高 | 406.56 |
| 配信フルHD最高1%Low | 136 |
| フルHD最高 | 416.80 |
| フルHD最高1%Low | 163 |
| フレームレート | |
|---|---|
| 配信WQHD最低 | 457.92 |
| 配信WQHD最低 1%Low | 165 |
| WQHD最低 | 470.92 |
| WQHD最低 1%Low | 184 |
| 配信WQHD最高 | 337.11 |
| 配信WQHD最高1%Low | 129 |
| WQHD最高 | 340.85 |
| WQHD最高1%Low | 184 |
| フレームレート | |
|---|---|
| 配信4K最低 | 295.13 |
| 配信4K最低 1%Low | 150 |
| 4K最低 | 295.07 |
| 4K最低 1%Low | 175 |
| 配信4K最高 | 178.51 |
| 配信4K最高1%Low | 98 |
| 4K最高 | 179.76 |
| 4K最高1%Low | 97 |
全体的に配信時になると平均・1%Lowともにフレームレートが落ちている結果で、特に1%Lowの下落はそれなりにあります。
ただ旧世代のRyzen 7000シリーズからみればかなり配信に強くなっている結果で、十分にフレームレートが出ていますので、4Kでも配信に問題ありません。
配信に弱かったAMDは過去のものですね。
温度や騒音はどうか?
ゲーミングPCでは温度があがりすぎるとパフォーマンスが低下してしまうため、温度管理は重要です。高負荷時に温度があがりやすいため、高負荷なゲームおよび動画編集、配信時の温度を計測。また騒音も加えて計測しました。室温は20.6℃です。

| CoD:BO7 | モンハンワイルズ | サイバーパンク2077配信 | Adobe Premiere | |
|---|---|---|---|---|
| 最大CPU温度 ℃ | 55.4 | 66.9 | 61.6 | 66.9 |
| 最大GPU温度 ℃ | 58.0 | 55.0 | 56.0 | 55.0 |
| 騒音 db | 44.6 | 48.7 | 47.2 | 46.0 |
冬の計測で室温がやや低くはあるものの、さすがは簡易水冷クーラー搭載!という感じで、CPU温度は高くても67℃ほどとかなり良く冷却できています。
夏になるともっと温度はあがるかもしれませんが、それでも冷却不足によるCPU性能低下の心配はあまりいらないでしょう。
GPUに関しても三連ファンであり、どのシチュエーションでも60℃以下とやはり十分。ケースが大きく空間が広いこともあり、冷却系はまず問題がなさそうです。
続いて騒音ですが、正直PCファンの数が多いので、全力で回転しているとうるさいのですが、そもそもそこまで回転数を回さなくても十分に冷却できているためか、44~48dbとわりと低め。ゲーミングPCでは50db台が多いので、比較すれば静かです。
まあすごく静かというわけではないので、ゲーム中にはヘッドセットはつけたほうが煩わしくはないと思います。
スペック構成
メモリ:DDR5 32GB 4800MHz
Ryzen 7 9800X3Dの場合、DDR5しか対応していないため、必然的にDDR5が32GB搭載されています。
定格である5600MHz駆動のメモリと比べると4800MHz駆動のメモリですので少しCPU性能は落ちますが、安さ優先ということで及第点レベルでしょう。
メモリ容量としてはこのクラスとしては標準レベルですが、昨今のメモリ大暴騰を考えると32GBあるだけでありがたい気もしてきます。。。

なお搭載されているメモリにはヒートシンクがありません。メモリも熱を発しますので最近ではヒートシンク付が当たり前になっていますが、ここはコストカットの面として仕方ないところとも言えるでしょう。
またメーカーは大手のSamsungでした。このあたりは都度仕入れ状況によって変わるとは思いますが、有名メーカー利用は安心です。
ストレージ:1TB Gen4 NVMe SSD
メインストレージはGen4規格のNVMe SSDを採用しています。容量に関しては1TBと特別多いわけでもないですが、標準レベルで過不足はありません。

なおメーカーはおそらくCrucial製。こちらも超有名メーカーで、読み込みも書き込みもGen4の中でも高速なほう。温度も30台に常に収まっており冷却も問題ないです。
電源:1000W プラチナ
電源ユニットは1000Wのプラチナ認証電源です。メーカー不明ですが、構成を考えると結構電源容量には余裕がある仕様で、ゴールド認証が多い中プラチナ認証なのは好印象。
マザーボード:ASRock B650 チップセット ATXマザーボード

マザーボードはB650 チップセット。クラスとしては中級で特別感はありませんが、悪くもないです。
メーカーはASRock製でしたが、このあたりもやはり仕入れ状況によって変わるかと思います。また一般製品ではなくドスパラ向け用のOEM仕様です。
CPUファン:(水冷式) ASETEK 624S-M2 (240mm/非発光)

CPUクーラーはGALLERIAシリーズの簡易水冷クーラーでよく見かけるASETEK製240mm簡易水冷クーラーです。
ASETEKはデンマーク企業であまり日本では有名ではないですが、最近存在感を示してきている企業。計測結果からも冷却性能は十分です。

横から見ると深淵を除くようなデザイン。
やはり光らない空冷クーラーより、こういった簡易水冷クーラーのほうがGALLERIAのガラスサイドパネルの良さが活かせる気がします。
ネット関連:有線LANのみ
無線LANが付いていないのは注意。有線LANしか対応しておらず、無線LANを利用する場合は、オプションか別途子機を自分で用意しUSBスロットに差し込む必要があります。
PCケース:ガレリア専用 GE-Gケース (ATX) ガンメタル x ダークグレイ
PCケースはGALLERIA専用ですが、新しくリニューアルされたホワイトタイプになります。
大きさは220(幅)×488(奥行き)×498(高さ) mmですので、ゲーミングPCの中ではそれなりに大きくミドルタワーと呼ばれる大きさになるでしょう。
省スペースとはいえませんので、それなりの設置スペースが必要です。

新しくリニューアルされたとはいえ、旧世代のGALLERIAシリーズを彷彿とさせるデザインですが、正面ではなく、正面吸気口の入り口内部にライトニングが施されているというちょっと変わった仕様になっています。

サイドは前回と同様に全面ではなく、一部ガラスパネルで中身が見える仕様に。今回は簡易水冷クーラーもグラボもイルミネーションするので、かなり相性が良い気がしました。
個人的には全面見えたほうが好きなんですが、GALLERIAらしさでもありますね。

フロントにはUSB3.0/2.0含め計4つ、またType-Cのコネクトもあり利便性は高くなっています。
より詳しいPCケースの分析については別記事にて解説していますので参考にしてください。